イヤホンを大音量にすると、頭痛や眩暈が起こるって本当!?

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近年ではスマートフォンの普及により、手軽に音楽を楽しめる時代になりました。それに伴って、煩わしいケーブルを必要としないワイヤレスイヤホンやブルートゥースイヤホンの人気も高まっています。しかし一部ではこれらのイヤホンで大音量で音楽を聴き続けることにより、頭痛や眩暈といった症状に悩まされる人が増えているそうです。そこで今回は、イヤホンの音量が原因で起こる頭痛や眩暈についてご紹介します。

なぜイヤホンで頭痛や眩暈が起きるの?

ワイヤレスイヤホンはケーブルレスなので気軽に耳へ装着できる反面、つい付けっぱなしにしてしまうというリスクが潜んでいるんですね。

イヤホンを長時間装着していると起こり得る筋緊張性頭痛

イヤホンを長時間付けっぱなしにしていると耳の周囲の筋肉が緊張してこわばり、血行不良が起こりやすくなります。すると首や肩の筋肉も凝り固まり、頭痛や眩暈を引き起こしてしまうのです。これを筋緊張性頭痛と呼びます。イヤホンを付けていると耳から抜け落ちないように頭を固定しがちになるので、とりわけ筋緊張性頭痛を誘発しやすいと言われています。

大音量で音楽を聴き続けることによる騒音性難聴

音楽の迫力を増すために、イヤホンの音量を最大限にして聴いている人はいませんか?確かに音量を上げれば臨場感は高まりますし、ボーカルの声もよりクリアに聴こえますよね。でも実はその行為が、慢性的な頭痛や眩暈を引き起こしている一因になっているかもしれません。私たち人間は耳の内側にある蝸牛という部位の有毛細胞で音を感じています。しかし大音量で音を聴き続けているとこの有毛細胞が傷つき、耳に痛みが出て頭痛のように感じたり、眩暈や耳鳴り、さらには難聴のような症状にまで発展してしまうことがあります。有毛細胞は一度傷つくとなかなか元には戻らないので、「今が楽しければ良い」という気持ちで大音量の音楽を聴いていると、取り返しのつかない事態に陥ってしまう恐れがあるので注意しなければいけません。

イヤホンによる頭痛や眩暈を防ぐためにできること

音の大小に関係なく、ブルートゥースイヤホンを長時間付けて音楽を聴くことは推奨されていません。

長時間の使用を避けてこまめに休憩を取る

できれば30分~1時間に1回、15分程度の休憩を取り入れるようにしましょう。その間は耳をマッサージしたり、首や肩をストレッチしたりして凝りをほぐしてあげてください。こうすることで耳の周囲の筋肉のこわばりが解消され、頭痛や眩暈の改善が期待できます。もし可能であれば、イヤホンの代わりにスピーカーを使用する日を設けるなどして、耳の休養日を作ってみるのもいいかもしれません。とにかくイヤホンを付けない時間を増やすことが重要です。

イヤホンの音量を小さく設定する

大音量で音楽を聴くことにより耳の有毛細胞がダメージを受け、頭痛や眩暈が引き起こされるのであれば、イヤホンの音量を小さくすることが何よりの対策になります。もし普段から70~80%以上の音量に設定しているのであれば、50%以下にまで引き下げましょう。それだと音楽が聴こえにくいという場合は、遮音性の高いイヤホンを選んでください。イヤホンには大きく分けてカナル型とインナーイヤー型の2種類があり、前者は周囲に音が漏れにくい密閉型、後者は外の音を取り込む開放型となっています。ノイズキャンセリング機能が付いたカナル型であれば周りの雑音がシャットアウトされるので、小さなボリュームでも聴き取りやすくなります。いわば、頭痛や眩暈の対策に最適なイヤホンと言えるでしょう。

末永く音楽ライフを楽しむために

音楽は人生を豊かにしてくれますが、間違った聴き方をしていると10年後、20年後に辛い思いをすることになります。便利なワイヤレスイヤホンだからこそ大音量で長時間使用してしまいがちですが、慢性的な頭痛や眩暈の原因にもなりかねない危険な行為であることを自覚するべきです。小さな音量でも聴き取りやすいカナル型イヤホンを使ったり、こまめに耳を休息させたりしながら、末永く音楽ライフを楽しんでいきましょう。

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