日本レコード大賞の審査基準とは?~審査員と過去の受賞者に関する噂について~

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1959年に創設され、60回以上の歴史を誇る「日本レコード大賞」。日本レコード大賞は音楽に関する賞として権威ある存在ですが、一方で毎年受賞作品に対して物議を醸します。「なぜあの曲が受賞するのか?」と思った人は多いのではないでしょうか。そこで、今回は日本レコード大賞の審査基準や、審査員と過去の受賞者に関する噂についてまとめました。

日本レコード大賞の審査基準について

公式サイトによれば、日本レコード大賞は芸術性・企画力・歌唱力に優れ、大衆の強い支持とその年度を強く反映した作品に贈られるとされています。CDの売上や配信ダウンロード数で受賞作品が決定されるわけではありません。後述する審査委員による審査で受賞作品が決まります。これらの審査基準については、売上に表れない歌唱力や楽曲の内容をきちんと評価できるという声があります。一方で、審査基準があまりに漠然としており、受賞に至るまでの審査過程が公表されないことが公正ではないと批判の声を浴びているのも事実です。

日本レコード大賞の審査委員について

日本レコード大賞は「日本レコード大賞組織」の審査委員が選定に当たります。審査委員は作曲家、音楽プロデューサー、音楽評論家、後援するTBS系列局のテレビ社員、そして各新聞社の記者で構成されています。問題とされているのが新聞社の記者の数です。公式サイトによれば審査委員の半数近くを記者が占めています。記者は日頃から音楽事務所やレコード会社と付き合いがあります。言わば利害関係人です。こうした利害関係人が半数を占めていて、果たし公正な審査が可能かどうか疑義が生じています。また、音楽事務所やレコード会社から、記者に対して働きかけや圧力があるのではないかという噂も飛び交っています。

過去に物議を醸した受賞者

2015年の日本レコード大賞は「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」の「Unfair World」でした。2014年に続き2年連続の受賞でしたが、CDの売上が約20万枚しかなかったことから驚きの声があがりました。この受賞に対して雑誌「週刊文春」で事務所による買収疑惑を報じましたが、真相は闇の中です。2016年の日本レコード大賞は「西野カナ」の「あなたの好きなところ」です。受賞した西野カナは当時人気絶頂の歌手でした。しかし、受賞作品は世間で余り知られておらず、なぜこの作品が選定されたのか疑問の声が相次ぎました。2018年の日本レコード大賞も物議を醸します。受賞作品は「乃木坂46」の「シンクロニシティ」でした。しかしながら、2018年の音楽シーンは「DA PUMP」の「USA」が席巻していたため、受賞作品に否定の声が聞かれました。ただし、日本レコード大賞はカバー曲の受賞は認めていないため、順当な結果だという意見もあります。

また、2000年以降、同一アーティストが連続して日本レコード大賞を受賞することが急増しました。2000年以前の約40年間での連続受賞者は「細川たかし」「中森明菜」「安室奈美恵」の3人しかいませんでした。ところが、2000年以降の20年間で「浜崎あゆみ」「EXILE」「AKB48」「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」「乃木坂46」の5組も出ています。特に「浜崎あゆみ」と「EXILE」は3年連続の受賞です。いずれも力のあるアーティストではあるものの、公正に選ばれたかどうか疑問に思う人も少なくありません。加えて、受賞アーティストの所属レコード会社が偏っているというのも問題です。特に「エイベックス」は2000年~2021年まで11回受賞しています。また、ソニー・ミュージックエンタテインメントも2016年から2020年まで5年連続受賞しています。 

今後の日本レコード大賞を注視しましょう!

以上のように、日本レコード大賞は毎年受賞作品に対して色々な噂が飛び交います。一方で、近年は審査が公平になりつつあるという声も聞かれます。とりわけ、2020年の日本レコード大賞は「LiSA」の「炎」でした。この作品はアニメ映画の主題歌であり、以前の審査基準であれば選ばれなかったであろうとも言われています。今後の日本レコード大賞を注視して、審査が公平かどうかを視聴者同士でチェックしていきましょう。

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