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    YouTube「歌ってみた」の著作権や音源は?流行のきっかけや作り方

    YouTubeには「歌ってみた」というジャンルの作品が多く投稿されています。
    プロの歌手ではない人が、自分で歌を録音してアップロードしたものです。
    インターネット上で流行しているので、音楽好きの人は挑戦してみたいと思うこともあるでしょう。
    この記事では、YouTubeの「歌ってみた」が流行したきっかけを紹介し、著作権との関係や一般的な作り方なども解説します。

    YouTubeの「歌ってみた」が流行したきっかけは?

    インターネット上で「歌ってみた」というジャンルが生まれたのは2000年代の中頃です。
    YouTubeでも2000年代の終盤にかけて、アーティストの楽曲をカバーして投稿するユーザーが増えました。
    あくまでもアマチュアシンガーという位置づけであるため、プロの歌手とは異なるという意味で「歌い手」と呼ばれています。
    とはいえ、プロ顔負けの実力を備えている人たちがいることも事実です。
    投稿した作品が音楽プロダクションの目に留まり、プロの歌手として活躍しているケースも少なくありません。
    ただし、初期の頃は作品数が少なく、そのようなサクセスストーリーを期待できないほど、ジャンル自体の認知度は低い状態でした。

    その状況に変化が現れたのは、スマートフォンの普及により投稿や録音が容易になったからです。
    歌い手が飛躍的に多くなり、2010年頃から競争は激化していきます。
    切削琢磨によって作品のクオリティが非常に高まり、「歌ってみた」は若者を中心に流行しました。
    SNSなどで話題になることも多くなり、視聴者の数も速いペースで増えていったのです。
    たとえば、2013年に投稿を始めた人気の歌い手の場合、話題になった作品は1年も経たないうちに再生回数が600万回を超えました。
    また、同年から100本近くの作品を投稿し、それらが多くの人に聴かれたことで、メジャーデビューにつながった歌い手もいます。

    作品づくりでは著作権に要注意

    「歌ってみた」にチャレンジしたい場合、作り方を学ぶための準備として、著作権について把握しなければなりません。
    また、著作権と混同されがちな著作隣接権の概要を理解することも大事です。
    以下にそれらのポイントを紹介するのでチェックしましょう。

    著作権

    音楽における著作権とは、メロディや歌詞などを作った人に与えられる権利です。
    それらを使いたいという人に対して、使用の可否などを決定できます。
    ただし、作成者と使用者が交渉を直接行うことは基本的にありません。
    なぜなら、両者の間を著作権管理団体が受け持ち、使用料の徴収や分配を担当するからです。
    本来であれば、この仕組みを無視して、著作権で守られている曲を歌って利益を得ることは違法になります。
    しかし、YouTubeにおいては事情が異なることを覚えておきましょう。
    YouTube自体が著作権管理団体のJASRACやNexToneと包括契約を結んでいるため、それらが管理している曲であれば、投稿しても問題になりません。

    著作隣接権

    CDやダウンロードで販売される歌には、楽器による伴奏が付いていますし、カラオケ音源が付属しているものも珍しくありません。
    「歌ってみた」の作品づくりに、それらを利用したいと思う人もいるでしょう。
    しかし、実際にそうして投稿すると、著作隣接権の侵害にあたるので気をつけましょう。
    こちらの権利は著作物の伝達を担う者に認められるもので、音楽の場合は演奏者やレコード会社が該当します。
    著作権管理団体が管理しているわけではないため、市販のCDなどの伴奏やカラオケ音源は「歌ってみた」の作品に使えません。

    「歌ってみた」の基本的なやり方

    投稿までの流れを3つのフェーズに分け、それぞれのポイントを以下に紹介します。

    伴奏を用意

    市販の音源は使えないため、楽器を使えるなら伴奏を録音しましょう。
    弾き語りが可能な人は歌録りを同時に行っても構いません。
    そのほか、音楽制作ソフトで伴奏を用意するのも有効な手段と言えます。
    自分が歌いやすいようにピッチやキーなどを細かく調整できるからです。
    人気の歌い手のなかには、高品質な伴奏の制作をクリエイターに依頼する人も見受けられます。
    また、利用許諾付きの伴奏がYouTubeで公開されているケースもあるため、それらを利用することも検討するとよいでしょう。

    歌録りとミックス

    次は伴奏に合わせて録音するフェーズです。
    スマートフォンだけでも不可能ではありませんが、歌声を忠実に取り込みたいなら、少なくとも外付けマイクとヘッドホンを準備しましょう。
    伴奏はヘッドホンで聴き、歌声だけを録音した後で両方を合わせる人が多いです。伴奏と歌のミックスは音声編集ソフトなどを利用して行います。そのようなソフトを所有していない場合や、うまく使えない場合は別の方法を選択しなければなりません。具体的には、再生している伴奏と歌声を同時に録音することや、ミックスか可能な人に依頼することなどが挙げられます。

    仕上げてアップロード

    そのまま投稿しても構いませんが、動画編集ソフトを使って、視覚的な効果やサムネイル画面などを用意するのが望ましいです。
    また、伴奏の制作やミックスを依頼した場合、相手の名前を載せることも歌い手のマナーとされています。
    このような処理を加えて完成させたら、後はYouTubeが定めている一般的な方法で投稿するだけです。

    さらに「歌ってみた」を楽しむために

    音楽好きの人のなかには「歌ってみた」のファンがたくさんいます。
    しかし、YouTubeで流行したきっかけや、作品の作り方までは知らない人も少なくありません。
    このような情報について詳しいと、歌い手の努力や工夫も分かるので、別の角度からも楽しめるようになるでしょう。
    また、自分が歌い手になることを視野に入れているなら、早い段階で著作権のことも把握しておくのが得策です。

  • 音楽って何?音楽の始まり、古代からの歴史を徹底紹介

    音楽って何?音楽の始まり、古代からの歴史を徹底紹介

    音楽は多くの人にとって身近な存在ですよね。
    その歴史はとても長く、人類が育んできた文化的な宝といえるものです。
    しかし、ルーツについて詳しく知っている人は多くありません。
    学校の音楽の授業でも、音楽そのものの歴史を教材として扱うことはほとんどありません。
    そうした知識を得られるように、音楽の始まりや歴史について具体的に解説していきます。

    音楽の起源や歴史

    音楽は、とても長い時間をかけて発展してきました。
    宗教や政治などの影響で楽しみにくい時代もありましたが、現代の日本では多くの人が趣味に挙げるほどの文化になっています。
    日常生活の中で音楽に触れる際、それらのルーツを知らなくても楽しめますよね。
    とはいえ、起源や歴史まで把握していると、いっそう価値の高いものに感じられる場合もあるでしょう。
    音楽が好きなら、この機会に学んでおいて損はありません。

    音楽の始まりはいつ?

    音楽を文字どおり「音を楽しむ行為」と捉えるなら、その起源は明らかになっていません。
    石器づくりでリズムよく石を打ちつけたり、動物の鳴き声を模倣したりするなど、いわゆる原始時代と呼ばれる頃から行われていた可能性もあります。一方、現代における音楽の定義はさまざまですが、「音響現象を空間中に繰り広げる芸術活動」という捉え方が主流です。この定義にもとづく音楽なら、発祥の時期が分かっており、その後の発展についても記録が残されています。

    中学校などの社会の授業で、古代文明について習ったことがあるでしょう。
    それらの遺跡の中から、笛やハープといった楽器が発見されています。
    紀元前3000年頃に栄えたメソポタミア文明の遺跡では、楽器を使って演奏する様子を描いたレリーフも出土しました。ただし、楽譜は見つかっておらず、どのような楽曲が存在したのかは不明のままです。
    一方、同時期のエジプトにおいても、儀式や祭典で音楽が奏でられていたことが明らかになっています。
    神聖な催しにふさわしい演出として、盛んに取り入れられていたのです。

    ギリシャでも音楽は古くから親しまれ、紀元前1000年頃には哲学や文学とともに教養として重視されるようになりました。音階などの概念が整理され、ギリシャ演劇でも演奏されるなど、すでにオペラを誕生させる土壌ができあがっています。このように、紀元前に生まれた文明の中で音楽の歴史はスタートしました。

    発展の歴史・3つのフェーズ

    中世の西洋を舞台として、音楽は目覚ましい発展を遂げました。
    3つのフェーズに分けられるので、それぞれの特徴や時期を以下に紹介します。

    宗教と一緒に普及

    5世紀頃からの約1000年間は、キリスト教の布教が熱心に行われました。
    それと足並みをそろえるように音楽も広まっていきます。
    単独で普及するのではなく、信仰に必要な要素として認知されるようになりました。
    主な演奏の場所は教会や宮廷で、祈りをささげるために歌っていたのです。
    神をたたえる聖歌が音楽のスタンダードになり、各地でいろいろなバリエーションが生まれました。
    6世紀にローマ教皇がそれらを集めて統一したというエピソードもあります。

    自由度が高まる過渡期

    17世紀頃の音楽もまだ宗教色が濃いですが、メロディやリズムの自由度は高まりました。
    そして、音楽自体を価値のある文化とする考え方も芽生え始めました。
    その風潮をリードするかのように、バッハやビバルディなど、学校の教科書に出てくる音楽家たちが活躍を始めます。
    この時代に演奏されていたのはバロック音楽と呼ばれるもので、楽器と歌の両方が著しく進化しました。
    独奏と合奏を交互に行う複雑な協奏曲も生まれ、イタリアで流行したオペラは他のヨーロッパ諸国にも広まったのです。

    多くの芸術作品が誕生

    18世紀からはモーツァルトやベートーベンらの台頭により、芸術作品としての音楽が多く生まれます。
    教会や宮廷以外でも演奏されることが増え、一般の人々も信仰ではなく娯楽として聴くようになりました。
    競うように創作活動が行われ、その影響が後世の音楽界にも強く及んでいます。
    弦楽四重奏をはじめとして、現代のミュージシャンたちもよく採用する合奏の形態が生み出されました。

    日本ならではの歴史

    西洋文化が入ってくる前から日本には音楽がありました。
    古事記や日本書紀にも歌に関する記述が残っています。
    国外から楽器が持ち込まれるようになったのは6世紀末の飛鳥時代です。
    西洋ではなく、朝鮮や中国から伝わり、雅楽と呼ばれる宮廷音楽が発展することになります。
    そして、民衆芸能として定着したのは12世紀末から始まる鎌倉時代です。
    琵琶などを演奏して収入を得る人たちも現れ、音楽を使った能や狂言も娯楽として楽しまれるようになりました。

    その後も日本の音楽は徐々に発展していきますが、江戸時代に大きく停滞します。
    この時期は、西洋を中心として音楽が世界で飛躍的な進化を見せていた頃です。
    日本では鎖国が始まったので、200年という長期にわたって、世界の音楽に触れるチャンスが失われてしまいます。
    一方、開国後の明治時代には、いろいろな海外の文化とともに音楽が流れ込んできました。
    また、世界大戦を経た近代において、その影響をさらに強く受けるようになります。
    ロックやジャズなどの楽曲もたくさん伝わり、現代のように多様性がある音楽界に発展していったのです。

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